定年再出発 |
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トランスメディア
表現はメディアによって、それぞれ違うのは当然だ。だが、メディアを転換させて表現するということは傍目でみるほど簡単でないということを、つくづく感じる。昨年暮れに制作したフィギュアの番組で、造型師ボーメが2次元の漫画を3次元の立体物に”起こす”ということがどれほど大変なことかを知らされた。画では描かれていない部分の表現や、ある角度から見た画ではきれいでも、同じポーズを別の角度から見ればぎこちなさが残った場合、どうやって調整するか、その苦労は並大抵でないと、取材編集を重ねるなか、ボーメの奮闘を見て痛感した。 昨夜、テレビドラマの「クライマーズ・ハイ」を4時間見た。2時間ドラマの前後編である。これまでに見たり読んだりした映画や原作と、どう違っているか興味があった。結論からいうと、映像化については映画のほうがいいと感じた。好みとしては映画をかう。尺の長さはテレビのほうがあるから、物語の説明はテレビのほうがよく分かった。だが、ドラマツルギーでみれば、映画のほうが山場をよく形成していたのではないかと思うのだ。キャスティング(配役)は両者とも悪くない、というかそれぞれいい。主役の佐藤浩市にしろ堤真一にしろ、よく造形化していると思った。他の配役もなるほどと納得した。ただ、怪物社主は映画は山崎努でテレビは杉浦直樹。これは両方とも善戦しているのだが、何か違う気がしてならない。 この原作の小説は、知人から薦められて、昨年の秋に読んだ。どうせ、警察小説のバリアントだろうとタカをくくって読んだのだが、先入観は裏切られて面白かった。新聞製作の現場や人間がよく描けていて感心した。ジャンボ墜落という歴史的事件をよく小説のなかにとりこめていることに作者のなみなみでない力量を思った。原作がしっかりしているからだろう、テレビ化も映画化もけっして凡作ではない。映像化というトランスメディア(メディア置換)はけっして失敗していない。いないのだが、見終わったあとの”読後感”に、すきま風がすーすーと吹いてくるのは、なぜだろう。 話は違うが、やまだないとの話題の漫画「ビアティチュード」を読んだ。トキワ荘時代の赤塚不二夫と石ノ森章太郎の関係をBL(ボーイズラブ)的に描いた作品だ。 むろん、漫画は直接にこの”史実”を描いてはいない。石ノ森章太郎をハナモリショータロー、赤塚不二夫をクボヅカフジオとし、トキワ荘や講談社という固有名詞もそれらしい名前に変換しているモデル漫画ではある。だが、東北から出てきたショータローには病弱の美しい姉がいて、その姉に向けてアパートの住人たちの人となりやドタバタを報告するという設定などは、いかにもあったかのような近似値作品となっている。 まず、赤塚不二夫と石ノ森章太郎の関係をBLというのは、まったく事実ではない。これは、あのトキワ荘伝説から受けたやまだないとの妄想だが、この妄想が実に青春的でいいのだ。キャラクターの造型もフジオは今風の美少年で、ショータローの奥さんのように甲斐甲斐しくおさんどんをこなす。ショータローはスリムでひねこびてはいるがいかにも才気溢れナイーブな年少の漫画家然としている。一番意外なキャラは寺田ヒロオをモデルとするテラさんだ。実際の寺田は背の高い体格のいいスポーツマンタイプだったが,コミックのテラさんは痩せてヒゲをはやして黒いサングラスをかけた不健康な中堅漫画家となっている。役者でいえば藤竜也のイメージ。このほか、紅一点の漫画家水野英子や赤塚の実母やアニメーターの鈴木伸一らのアバター(分身)が登場し、あのトキワ荘物語を架空で推し進めていくのだが、妙に心理的にリアリティがある。 これはいったいどういうことなのだろう。事実をかなり翻案しても、歪形しても、そうだそうに違いないと読者を納得させるものが、この作品にはたしかにあるのだ。 最近のコミックの画はあまり好きでない。読むとすれば、せいぜいちばてつや、浦沢直樹、弘兼 憲史、いわしげ孝あたりだ。近年の若い作家たちの画は線が多く鬱陶しいし、齣割りやネームが複雑で、没入しにくいと感じていて、ずっと敬遠してきた。だが、このやまだないとの作品を読んで、ちょっと自分の無知蒙昧を教えられた気がする。内容が深いのだ。深く表現しているのだ。これは、今まで私が食わず嫌いであったかもしれない。遅ればせながら、やおい漫画にも少し手を出してみるかなと、思い始めている。 来られた記念に下のランキングをクリックして行ってくれませんか
by yamato-y
| 2009-01-23 09:22
| 新しい番組を構想して
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