私を野球に連れてって
映画「Take Me Out to the Ball Game」(私を野球に連れてって)を見た。フランク・シナトラ、ジーン・ケリー出演のミュージカル映画だ。
先日読んだ津野海太郎さんの本を読んだ影響かもしれないが、無性にアメリカンミュージカルを見たくなって、この週末レンタルしたDVD4本のうちの1本をこれにした。
物語はどうってことないと誰かが批評していたが、その通り。だからといって悪いわけじゃない。戦前の陽気なヤンキー魂が幸せな形でよく出ていると思った。
20年ほど前に、シカゴでカブスの試合を見たことがある。その7回だったと思うが、チェンジタイムのときに、この主題歌Take Me Out to the Ball Gameが流れていた。
「フィールドオブドリームス」や「がんばれベアーズ」など野球映画はだいたい素晴らしいが、このミュージカルもいい。
日本でこの良き時代の野球をテーマにした「青春ミュージカル」を作るなら、ぜったいに昭和34年の長嶋が2年目、王が入団したときだ。阪神に村山がいて、セントラルリーグがパシフィックリーグを少しリードし始めた頃が一番いいと思う。
「少年サンデー」の初代編集長に聞いた話。創刊号の表紙の写真はどうやって決めたのですかと問うと、迷わず長嶋に決めたと答えた。どうして。
うちの子供たちが、巨人が負けると勉強しないのだよ。かみさんが手を焼いていた。それほど、巨人の長嶋の人気はすごかったのだよ。
小津の映画にも、たしかグローブと球を手にした幼い兄弟が出て来る。ちょうど、この時期ではなかっただろうか。ラジオの時代で、地方では実況中継の音声を聞きながら興奮したものだ。
だから、目の当たりに出来る高校野球は人気絶大だった。
ところで、日本の野球のミュージカルだったなら、どんな設定と仕掛けにするかな。
まず、主人公は兄弟二人。兄は5年生、弟は3年生。ベビーブーマーだ。地方都市に住んでいて、巨人の遠征がやって来るということで、家庭でも学校でも話題となり、入場するためにドタバタするなんてのはどうだろう。球場には大人の同伴でなければ入れないとなっている。兄弟の父親は野球なんてと関心を示さない。ともだちは新聞社に勤めている父親のおかげで内野のいちばんいい席をリザーブしたと自慢する。開催の日が近づくが、なかなか入場券が手に入らない。頼みの綱は、父の弟つまりおじさん。・・・・・
なんて妄想をガラガラめぐらす。
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