スパイ大作戦から影丸を思う
イーサン・ハント、アメリカの秘密諜報員。ドム・クルーズ主演の「スパイ大作戦」、映画の題名は「ミッション・インポッシブル」。
私が見ていたテレビ映画「スパイ大作戦」が、映画でリメイクされたのだ。今夜、それがテレビで放映されている。
不可能なことを可能にしていくこの作戦が、昔から大好きだった。これって、しっかりした裏付けはないが、横山光輝の「伊賀の影丸」とよく似ていると思う。
先日、『少年サンデー』の初代編集長に取材した。昭和34年の創刊を立ち上げた人物だ。彼は横山光輝の才能を高く評価していた。34年当時に、手塚治虫の才能は頂点を過ぎていて、むしろ手塚亜流だったが、横山のほうがメキメキ力を発揮していたと見ていた。彼の言によれば、手塚は少年週刊誌が創刊される前にピークを迎えていたと見ている。月刊誌『少年』での連載「鉄腕アトム」がそれだった。それに比べて、横山は「鉄人28号」でブレイクし、サンデーでは3号あたりから始まった「伊賀の影丸」が横山の全盛期を形成していく。
編集長の印象に残っているのは、当時連載の漫画の原稿が届くと、もっとも編集者が群がったのが「伊賀の影丸」だったことだ。プロの編集者が続きを読みたいと生原稿に殺到するのは異例だった。同時に、これはいけると感じたのだ。
横山の画は手塚の影響を受けていたが、その当時には完全に手塚のエネルギーを上回っていた。
小学5年生だった私も影丸に夢中だった。画に動きがあった。すっきりした線で、きびきびと動いた。この動きがなんとなく「スパイ大作戦」と似ていると感じたのだ。そういえば、影丸もトム・クルーズのイメージに近い感じがした。
蛇足だが、「鉄人28号」はあまり好きではなかったが、「伊賀の影丸」は惹かれた。これは、後になってブームとなる白土三平の「カムイ伝」などにつながっていくのではないだろうか。
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