定年再出発  


懐かしい空
by yamato-y
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本番の日

現在9時

久しぶりに早朝出勤している。
ついに、本番の朝がきた。
一応、私が「作戦本部」に入り、各所からの連絡を待機する。

昨夜のパーティはよかった。ユン監督も日本側に感謝を表しつつ、今回の番組の成功を祈念していた。ドヨン王子は言葉すくなで好感がもてる。わがチームの女性スタッフからは賞賛の声があがった。
久しぶりに宮本アナと会った。彼は韓国語も話せる、大の韓流ファン。今回もユンさんといっしょできると張り切っていた。
ワインで乾杯して、全員で「オーケー」の声をかけて散会。
9時過ぎ、ホテルを出ると沈丁花がにおっていた。

本日の収録。山場のひとつが、主題歌熱唱だ。ドヨン王子がピアノ伴奏で「春のワルツ」を歌う。
シャイなので、部外者をシャットアウトして録画することになる。その歌セットを今から見に行こうと思う。

夕方6時過ぎ、記者会見。少し緊張する。というのは、制作者サイドの代表として、私がユンさんの横に座るのだ。あとはドヨン氏とハン・ヒョジュさん。
申し込みはずいぶん来ているので、応対、応接にぬかりのないようにしておこう。

さあ時間がきた。いざ。
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by yamato-y | 2007-02-28 09:25 | 冬のソナタの秘密 | Comments(0)

明日は「春のワルツ」特集本番

久しぶりの多忙

明日はいよいよ本番。夕方になり次第に慌しくなってきた。
出演者は本日テレビ以外の媒体に登場したり、取材を受けたりしている。
その現場から刻々情報が入ってくる。私たちが思っていた以上に、ソ・ドヨン氏の人気は高いようだ。行くところで人垣が出来ているという。

私は放送センター内の511スタジオを事前視察した。やはり少し狭い。ここにカメラ4台をどう配置するか。とにかく、明日の12時に出演者全員が無事に入ってくれることを祈る。

この本番前の多忙感は悪くない。いらいらもするが、わくわくもする。100人以上の人たちが関わって、みんなで作り上げる。集団作業のしんどさと楽しさ。

これを、私は「楽苦しい」と呼んでいる。その合間を縫ってこのブログを書いている。
今週木曜日、BSの「春のワルツ」は最終回をむかえる。先に少しばらすと、物語は青山島でハッピーエンドを迎える。ウニョンを幸せにするのは、チェハ。最終回の副題は「愛の旋律」。

今夜9時過ぎから、セットの立て込みが始まる。一応、立ち会ってイメージを作っておこうと考えている。これから、内輪の歓迎パーティに行く。ユン監督にしっかり明日の予定を打ち込んでおこうと思う。
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by yamato-y | 2007-02-27 18:23 | 冬のソナタの秘密 | Comments(1)

こよなく晴れた青空に



青の幻想1

早春の山をぶらぶら歩いていた。見下ろす海は光っている。季語の「水光る」は春だ。
枯れ草もすっかり乾ききっている。寝転んで青空を眺めていたら、ふと思い出した歌がある。
♪胸に沁みる 空の輝き 今日も風の歌に しみじみ嘆く
 悲しくって 悲しくて とてもやりきれない このやるせないもやもやを
 誰かに告げようか

「悲しくてやりきれない」。これはサトーハチローの作詞で、30年以上前にフォーククルセダーズが歌った歌だ。
空の青さを見ていると悲しくてたまらない、という気分。どこかで、こんな歌を聴いた気がした。
椎名誠の「とりとめもなく青空のはなし」というエッセーを読んでいたら、懐かしい歌謡曲のフレーズとともに青空はこよなく悲しいと椎名は呟いていた。その歌謡曲とは。

♪こよなく晴れた青空に かなしと思うせつなさよ
 うねりの波の人の世に はかなく生きる野の花よ
  慰め励まし 長崎の ああ長崎の 鐘は鳴る
戦後まもなく流行った「長崎の鐘」の一節である。長崎に住み浦上で暮らしたときこの歌を知り、よくカラオケで歌ったものだ。この歌の作詞者を調べると、なんとサトーハチロー。
 
青空はかなしい。空が悲しいのだろうか、青が悲しいのだろうか。

私には青というものにかなしいということが含まれていると思うのではあるが――。
この仮説を少し検証してみようかなと思う。

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by yamato-y | 2007-02-27 11:35 | ブロギニストのDJ | Comments(1)

「春のワルツ」特番いよいよ

ドヨン王子

本日、羽田にユン監督とソ・ドヨン氏一行がやって来た。内緒だったのだが、空港には200人以上のファンが集まった。現在、衛星第2で放送中の「春のワルツ」も19話まで来た。残すはあと一回。物語は最後までどうなるか予断を許さない。ラス前のここまで来て監督のやりたかったことが少しずつ見えてきて、日本のファンたちも関心がおおいに募ってきたようだ。
いよいよドラマは最後の盛り上がりを見せて面白くなり、ファンの関心も高まってきた。

明後日、NHKのスタジオで「ようこそ『春のワルツ』へ」という特番の収録、記者会見が行われる。それに合わせて、主演のソ・ドヨン氏とユン・ソクホ監督が早々と来日したのだ。

午後2時、港区のホテルのダイニングルームで、収録のための事前打ち合わせが行われ、私もプロデューサーとして出席した。監督、ソ・ドヨン氏、通訳のホンさん、マネージャーのチョさん、そしてわがチームのディレクターとの打ち合わせだ。

さすが、これまでに日本の特番に3回出場しているとあってユンさんは日本式番組作りにも馴れている。主演のソ・ドヨンは初めてとあって口数も少なく緊張気味。初々しくて好感がもてる。

収録は来日した二人に、ヒロインのハン・ヒョジュが加わる。彼女は直前の来日になる予定だ。番組の内容を少しだけ明かすと、ソ・ドヨン氏がスタジオで生で主題歌を歌うことになっている。彼のやさしい歌声にも注目してもらいたい。
その主題歌「Flower」の日本語訳を一部紹介しよう。

♪君だけを待っていた  一日だけ与えられたら 幸せになれる準備をしただろう
君のために 何もかも I love you
僕はゆくよ 遠いところにいても 希望の翼に包まれて 君と同じ夢を見る
会っていても ずっと会っていたい君

司会はご存知宮本隆治アナ。彼は今年定年となり4月からはフリーになる。この仕事が局アナとしての最後になるのだ。張り切っているのは言うまでもない。

さて、「春のワルツ」と「冬のソナタ」では、ファン層がやや若返ったようだ。冬ソナは50代60代の女性が多かったが、春ワルは40代50代の女性が目立つ。加えて30代、20代の若い女性の支持も高いようだ。韓流の新しい傾向だ。その女性たちは主演のソ・ドヨン氏のことをドヨン王子と呼んでいたのが、心に残る。

明日の夜は、日本側の主催で「ウェルカムパーティ」が開かれるので、それに備えるため今夜は私は早めにお暇した。

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by yamato-y | 2007-02-26 23:57 | 冬のソナタの秘密 | Comments(0)

菜根譚(さいこんたん)

菜根譚(さいこんたん)

昨年春、『菜根譚』を読みふけったことがある。日曜日に久しぶりに大磯の部屋でそれを目にし、懐かしくなって読み始めたら止まらなくなった。

この本のことを知ったのは30年前、評論家久保覚の本天沼の家でだ。久保の家は万巻の書で溢れていた。いわゆる汗牛充棟である。マニエリスム、シュルレアリスム、ベンヤミン、宇波彰、ボードリャール、バフチンという名前をこの家で知った。今から考えると、久保はいち早く記号論に注目していた。ロシアフォルマリズムの研究会を主宰していた。韓国の民衆文化の研究を続けながら、久保は「花田清輝」の著作集を編集していた。花田の断簡零墨を一人でこつこつと集めていたのだ。その精華は現在、講談社から「花田清輝全集」として出版されている。

その本天沼の家のトイレに『菜根譚』が備えられていた。なぜ漢方の書がここにあるのかと、題を見て不思議に思った。私はてっきり漢方医療の本だと思った。表紙を繰ることはなかった。だからこの本の内容を知ったのは最近のことだ。偶然渋谷のブックファーストで講談社学術文庫のコーナーに立ち、手にとったのだ。『菜根譚』が人生指南の書であることを初めて知った。

中国、明の時代に洪自誠という儒者が出た。儒教の徒といいながら仏教(禅)や道教の教えを取り入れた独自の思想を作り上げた。その洪が表したのが『菜根譚』である。それから百年ほど後に日本でも加賀藩の儒者林周輔によって和刻本が作られている。けっこう武士の間で流行ったらしい。この本は明より日本でのほうが有名なようだ。広い意味での「人の道」を説いているのだが、武家社会にも通じるものがあったのだろう。その一つ二つ心に残った言葉を書き記しておきたい。

《恩は宜しく淡自(よ)りして濃なるべし。濃を先にし淡を後にせば、人は其の恵みを忘る。威は宜しく厳自(よ)りして寛なるべし。寛を先にし厳を後にせば、人はその酷を怨む。》
人に恩恵を施すには、はじめはあっさりとしてから、後に手厚くするべきだ。先に手厚くして後にあっさりとすると、人はその恩恵を忘れてしまうものだ。という意味らしい。
けっこう通俗の人生訓と思うが、人間をよく観察すればさもありなんという気もしてくる。

《日既に暮れて、しかも猶お煙霞絢爛たり。歳まさに暮れんとして、しかもさらに橙橘芳馨たり。故に末路晩年には、君子は更に宜しく精神百倍すべし。》
人生の終りを説いている。太陽が沈んでもまだ日は残っている。年末になったとしてもだいだいやみかんはまだ香りを放っている。だから人生の晩年もまた、君子たるもの、精神を百倍にして立派に生きるべきだ。
この言葉は「定年再出発」の拙には願ってもないことばだ。

だが不思議だ。あのモダニストの久保がなぜこのような東洋的処世訓を密かに読んでいたのか。

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by yamato-y | 2007-02-26 17:39 | 登羊亭日乗 | Comments(0)

残る寒さや

残る寒さや

久しぶりに寒がもどった。本日の日曜日、国立大学の入学試験が行われている。私らのときは国立一期校は3月3日から5日までだった。この日は、金沢は必ずと言っていいほど雪が降ったものだ。今年は稀な暖冬でいささか季語とは実感がずれてはいるが。

だが、この時期―冬の終り、春のきざしという時期―はいい句が多い。ふさわしい句を句集の中から半日かけて摘んでみた。まず蕪村だ。

隅々に残る寒さやうめの花   蕪村
寒さは冬、うめは春の季語である。まさに本日のような姿を表しているではないか。端境期であることを示している。この時期、春がすぐ側にあるようでなかなか来ないということもある。春が近づきながら突如寒さがぶり返すことも多々ある。

鎌倉を驚かしたる余寒あり   虚子
 鎌倉を大磯と置き換えても地理的には問題はないが、風土という点で寺社が多く古都であった鎌倉でなければこの句成立しないだろうと、思ってしまう。

寒さは時には雪に変わることもある。春の雪だ。この雪には遠い昔を思い起こさせるものがある。次の句はあまりに有名だが、私には12月、1月の雪とは思えず、3月近い春の雪を連想するのだ。
降る雪や明治は遠くなりにけり  草田男

しぐれは冬の季語だが、春と冬の間にあたる今日のような日に降る雨をしぐるると呼びたい思いもする。行乞の俳人種田山頭火が冬の終りのしぐれの中を歩く姿が浮かんでくる。
しぐるるやしぐるる山へ歩み入る  山頭火

同じ「しぐるる」も現代の俳人が詠むと悲哀が退いて明るさが生まれる。
しぐるるや駅に西口東口     安住敦
この句は解説によると東急線田園調布駅を指すらしいが、新宿や渋谷のような大きなターミナルでも悪くないと私は思う。

春を告げる花は紅白の梅と並んで、連翹の黄色であろう。
連翹の雨にいちまい戸をあけて    長谷川素逝
 一雨ごとに暖かさを増す雨、それが連翹の雨だ。

麗しき春の七曜またはじまる    誓子
春が本格的に訪れれば、心浮き立つものがある。一週と言わず七曜と言えばカラフルな華やかさが表れるから不思議だ。俳句の措辞ということを考えさせられる。

そして春がすっかり定着する時期になれば、春の海は豊かさを増す。海坂(うなさか)とは水平線を言う。それが張り詰める豊かさ――
りんりんと海坂張って春の岬    多佳子

午後、もみじ山の頂から海を眺めた。芽ぐみをはじめた木々の間から青さを増した相模湾が大きくふくらんでいた。


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by yamato-y | 2007-02-25 17:09 | 登羊亭日乗 | Comments(0)

嘘と実(まこと)の間

嘘と実(まこと)の間

森鴎外の歴史小説を本日続けさまに読んだ。とりわけ「大塩平八郎」と「堺事件」が面白かった。彼の歴史の扱いについては後世いろいろ論議を呼ぶところだが、小説の面白さを追求していることには共感する。
大塩の乱の当日についてはわずか10行ほどにまとめられた史実が伝わるだけなのだが、鴎外はこれを土台に“歴史小説”を作り上げている。「大塩平八郎」の付録で鴎外が興味深いことを記している。

《時刻の知れているこれだけの事実の前後と中間とに、伝えられている1日間の一切の事実を盛り込んで、矛盾が生じなければ、それで一切の事実が正確だと言うことは証明せられぬまでも、記載の信用は可なり高まるわけである。私はあえてそれを試みた。そしてその間に推測を逞しくしたには相違ないが、余り暴力的な切盛や、人を馬鹿にした捏造はしなかった。》

数少ない史実を縫って推測したが、矛盾破綻がないのでまあよしとするか、と言っているのだ。
今の目でみればずいぶん乱暴な気がしないでもないが、大正初年頃ではこういう表現が許されたのであろう。鴎外は実際こんな操作をしている。

大塩一派が乱が破れて逃走をはかったくだりだが、史実としては2月19日に事件が起こり、24日には大阪の商家に潜伏していることしか分かっていない。その間、同志の一人渡辺が河内田井中村で切腹し、またある同志瀬田は同恩地村で縊死して、いずれも22日に発見されているだけだ。それしか記録はない。そこで鴎外は大阪―田井中村―恩地村に線を引いて推測した。それによると、大塩一行は大阪から河内国を横断して大和国へ入るルートが浮かび上がり、鴎外は大阪から出て大和境の信貴越えをしたと推測して話を作っている。いかにも見てきたかのように森鴎外は書く。

《平八郎は瀬田に、とにかく人家に立ち寄って保養して後から来るがよいと言って、無理に田圃道を百姓家のある方へ往かせた。その後影をしばらく見送っていた平八郎は、急に身を起こして焚き火を踏み消した。そして信貴越えの方角を志して、格之助といっしょに、また間道を歩き出した。》

焚き火を踏み消すなどという場面など、ほとんどそこに「カメラ」があるかのような書きっぷりだ。しかし、はっきり言って何の根拠もないのだ。
ここまで書かれると本当にあったかのように思えるが、根拠はまったくない。あくまで鴎外翁の脳裏の中で浮かんだことである。こういう推論、揣摩臆測が、後に大岡昇平によって厳しく批判されることになるのだろうか。

話はガラリと変わって小松左京がこんなことを書いている。
《文学とは元来が荒唐無稽なものだ。フィクションの語源は「嘘」。そこにある素材を使って、面白い嘘をつくるのが文学だ。》
SF小説の援護の文章だが、このSFは科学を使った嘘である、ところが時々、その嘘から実(まこと)が出る、と小松は力説している。

さて、鴎外の「大塩平八郎」は現代ならばドキュメンタリーのカテゴリーだろうか、それともドラマのジャンルだろうか。このアポリアが、テレビの世界でも20年以上にわたり制作者の頭を悩ましている。

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by yamato-y | 2007-02-25 03:12 | 登羊亭日乗 | Comments(0)

ヒール

悪役はいじめっ子じゃない

久しぶりに『紙のプロレス』を読んだ。ショーと言われるプロレスをガチンコで批評する雑誌だ。これって形容矛盾だ。

一時、プロレス特に新日本プロレスに入れ込んだことがある。毎週、「ゴング」か「週プロ」を買っていた。帰宅の電車で読むのは東京スポーツだった。スタイルは新日が好きだったがレスラーは全日出身の天龍源一郎が好きだった。土曜日深夜のプロレス中継番組はかならず見た。見られないときはビデオにとって見た。見ていると、家人が私を笑った。レスラーといっしょに体が動いているというのだ。ボディスラムのときは体がゆれて傾くのだ。首から肩にかけてこわばっているのが自分でも分かった。アメリカに取材に行くと、仕事があがった後の夜はホテルで必ずプロレス番組を探して見ていた。このプロレス熱を職場でも発揮した。

春になると、研修の講師として研修所に行く機会があった。全国の若手のディレクターたちが集まり、番組の作り方について考える場だ。そこでも、私はドキュメンタリーの手法を説明するのに、このやり方は「新日スタイル」で、ガチンコ勝負で作っているなどと、プロレスに興味のない人にはまったく分からない説明をほざいていた。そのプロレス熱が4年前ぷつっと切れた。冷めた。プロレスはリアルファイトではないという事実をしっかり目撃したことがあったからだ。それまでも、ショー的要素は知ってはいたが、まさかここまでするわけはないだろうと考えていた、その範囲を逸脱していたのだ。職場のプロレス愛好者はそんなことで愛情を失くすなんて素朴すぎますよと、非難をするのだが。

まあ、そんなことはいい。今日久しぶりに手にした雑誌の特集は、昨年末に行われた桜庭VS秋山戦の顛末だった。名選手桜庭が新星秋山に敗れたのだが、あのとき秋山は体にたっぷりオイルを塗っていて反則していたため、秋山は無期限出場停止の処分をくらったということを取り上げていた。この試合を私は見ていたが、桜庭は全盛期のオーラが消えたなあという印象しかなかった。それでも勝った秋山は柔道出身の強い選手と思っていたのだが、反則行為があったと知って少しがっかりした。

格闘技関係者のコメントがいろいろあって面白かった。安部譲二は最初からショーと決め付けていて、本気だったら1分か2分しかもたないよと、この話題を相手にしていない。
 関係者の誰かが面白いことをいっていた。「あしたのジョー」の中に出てくるが、オイルを塗るのはよくあること、中にはグローブの中にメリケンを入れているのもいた、と話をしている。オイルを塗った体であると対戦相手をつかみづらくなるから、レスラー系の選手には不利だ。さらに、グローブの中にメリケンサックのようなものを入れて殴ってきたら、一発で顔がつぶれてしまう。こういうダーティな手法はかつて格闘技の中でよく見られたということを、さらっと語っていた。
そういえば、ジョーも草拳闘の試合でそういう手合いに苦戦する場面があったっけと懐かしく思い出した。

秋山選手は処分をくらったが、実は、私はけっこう好きだ。あの試合で骨折したらしいし、出場停止で表に最近出てこないが、早くカムバックしてほしい。彼は今度の試合でヒール(悪役)の役回りになったが、それで潰れないで這い上がってほしい。そして、桜庭選手と再戦して、満天下に実力を示したらいいのにと期待している。

蛇足だけど、ヒールはいじめっ子じゃない。私は弱いものをいじめるやつは大嫌いだ。秋山はそんな奴じゃない。
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by yamato-y | 2007-02-24 16:15 | あしたのジョーの、あの時代 | Comments(0)

フライデー

フライデー
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写真週刊誌「FRIDAYフライデー」(講談社)は名前通り金曜日に発売される。
本日発売の同誌に「あしたのジョー」の話題が載っている。先日、私たちがロケした現場の模様を伝えてくれているのだ。さすが、少年マガジンをもつ講談社。他のメディアのことであっても、「あしたのジョー」のことであればきちんと書いてくれるではないか。有難い。一部記事を紹介する。

《いま、37年振りに、あの『伝説のリング』が甦った……。
 60年代から70年代にかけて、一世を風靡したボクシング漫画『あしたのジョー』。2月20日、同漫画のキャラクター『力石徹』の葬式で使用されたリングが、会場であった講談社講堂にお目見えした。『あしたのジョーと、あの時代』(3月24日放送)の収録のためである。 力石徹とは、主人公、矢吹丈との激闘の末、散っていったボクサーだ。彼の死を悼む劇作家・寺山修司たちの手によって、1970年3月24日『力石徹告別式』が営まれたのだ。漫画のキャラの葬式はまさに前代未聞。マスコミにも大々的に報道された。作者のちばてつや氏は、再現されたリングを、懐かしそうに眺めてこう語った。
「式を行なった当時は、週刊誌連載でほとんど寝れない生活を送っていたからね。『あしたのジョー』を連載していたのに、僕の明日は全然見えなかった。力石が死んだ後、自分の分身を失ったような気分になったのをよく覚えています」・・・》

この記事は86ページの「News Scope」欄に2枚の写真とともに掲載されている。ぜひ、本文ともども読んでほしい。
さすがプロだ。見出しのキャッチコピーがうまい。
「『あしたのジョー』力石徹のリングを再現」

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by yamato-y | 2007-02-23 17:43 | あしたのジョーの、あの時代 | Comments(0)

白い恋人たち

白い恋人たち

白い恋人たちと言っても札幌のチョコレートのことではない。1968年にフランス、グルノーブルでひらかれた、第十回冬季オリンピックのテーマ音楽を指す。
白い恋人たち――それは、真っ白なゲレンデで無心に遊ぶカップルたちをイメージさせる、冬の音楽だ。

ずっと忘れていたが、昨夜、テレビを見ていたら札幌大倉山ジャンプ競技場の場面で、この音楽が流れて懐かしく思い出した。

作曲はこの当時のヒットメーカーだった、フランシス・レイ。元々アコーディオン奏者でシャンソンを弾いていた人物だ。その彼の指先から創り出されるメロディは甘く美しく人々を魅了したのだ。

ニースで生まれたフランシス・レイはパリにやって来てモンマルトルに住んだ。そこでエディット・ピアフやイブ・モンタンらと交流する。ある日、新進の映画監督クロード・ルルーシュに出会ったことからレイの運命が大きく変わる。
ルルーシュが監督をし、レイが音楽を担当した映画『男と女』(1966)、『パリのめぐり逢い』(1967)が立て続けにヒットするのだ。
レイは、一躍フランスを代表する音楽家になってゆく。同様に映画監督として地歩を固めたジャック・ルーシュ。その彼に、おりしもフランスで開かれるオリンピックの記録映画の話が舞い込む。
当然、彼は盟友フランシス・レイに音楽を委嘱する。こうして、「白い恋人たち」は生まれた。

この映画音楽のオリジナルタイトルは、映画の題名である「フランスにおける13日間」である。冬季オリンピック13日間を描くというドキュメンタリーのタイトルだったのだが、日本語の詩には「白い恋人たち」というロマンチックな題へ変わった。さもありなん。ルルーシュの映像は美しく、まるで恋愛映画のようなテーストだったから。

私はこのメロディが大好きだ。68年当時、平凡パンチのデラックス版(通称デラパン)には歌の譜面が付録でついていた。それを見ながら友人がエレクトーンでこの曲を弾いてくれたものだ。不思議だ。あれから40年近く経過しているのに、この歌を聞くと、あの頃の自分の思いや服装、風景が鮮やかに蘇ってくる。
 雪の朝、太陽に解け始めた淡雪のしずくが障子を通して聞こえてくる。火鉢しかない寒い部屋で、このメロディの演奏に耳を傾けている。

フランシス・レイの名が世界に轟いたのは映画「ある愛の詩(うた)」の音楽を担当してからだ。ライアン・オニールとアリ・マックグローの共演で純愛を描き世界的に話題になった映画の主題歌だ。レイはこの音楽で1970年のアカデミー作曲賞の栄冠を手にする。私自身は、この「ある愛の詩」のメロディは短調の淋しげなものでそれほど好きではなかったが、もう一つの挿入歌だった「雪の中の戯れ」という曲が実に美しく好きだった。このメロディと「白い恋人たち」が私の中の「冬の金沢」を作り上げている。

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by yamato-y | 2007-02-23 15:45 | Comments(1)


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