定年再出発  


懐かしい空
by yamato-y
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定年というクサビ

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映画「プレッジ」を見て

ジャック・ニコルスン主演の「プレッジ」(2001年)を見た。監督はショーン・ペンだ。
いい映画だった。ニコルスンもうまかった。だが、後味が悪い。というのは、定年した男の「妄想」を描いているのだ。仕事を取り上げられて、男はアイデンティティを喪失したというメッセージだ。今の私には笑い話にはならない。

その物語とは――
ある雪の夜、一人の少女の遺体が発見された。引退をその日に迎えていた刑事ジェリー(ジャック・ニコルソン)は、少女の母親に懇願され、犯人捜しを約束してしまう。
定年後のジェリーは一人で事件の足跡を辿り始める。やがて少女の通っていた学校で、少女が殺される直前に描いた絵を手に入れる。彼は犯人が最も姿を現わしそうな地点を推測し、そこに立つガソリンスタンドを買い取った。まもなく、ウェイトレスのロリ(ロビン・ライト・ペン)と知り合い、彼女とその娘と3人での暮らしが始まる。だが、少女に付きまとう奇妙な男を怪しく思ったジェリーは、その男が事件の犯人だと確信し、ロリの娘をおとりにして犯人を招き寄せる。
娘を囮につかわれたと知ったロリは娘を連れて出ていく。ジェリーの確信は妄想となり、とりつかれてしまう。


この話の結末はいま一つあいまいだ。ジェリーが犯人とめぼしをつけた男は、おとりの場所に来る直前事故を起こしていて、ひょっとすると無事に現場に来ていれば、犯人として捕まったかもしれないという可能性を残しているのだ。必ずしも、ジェリーの妄念とはいえないかもしれないのだ。

と、結末に救いを求めたいと思うのは、私自身が同じ定年後の境遇を生きているからだ。
仕事の現役を下りたために、生きる軸を失うという、解釈に立ちたくないのだ。

私は、過去に執着していないか、妄念を抱いていないか、何かにおびえていないか、
この映画を見ながら、思わず生き方を点検していた。

目黒川沿いの桜並木道を散歩した。葉桜越しに区民プールが見える。こどもらが歓声をあげていた。
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by yamato-y | 2005-07-31 19:39 | 登羊亭日乗 | Comments(0)

偶感

偶感ーー折々に思うこと

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三汀こと久米正雄の句に
鎌倉も奥やひぐらし人に鳴く

久米は鎌倉の山が迫る谷津に住んでいた。清閑で蜩が終日に鳴いていた。
この句の鎌倉を大磯に変えれば、我が家もまさにその情景となる。
大磯も奥やひぐらし人に鳴く
夏休み、7月最後の日曜日、浜に行けば大勢の海水浴客もいるだろうが、山間に入れば
人の声も疎らで、終日ヒグラシが鳴くばかり。今年は例年より早くヒグラシが鳴いていると思うが。

テレビで、マンションに引っ越してきた女性のCFがあった。彼女はベランダに立って周りの風景に見入りながら、あのキャンディーズの「微笑みがえし」を口ずさんでいる。
 ♪お引越しのお祝い返しもすまないうちに・・・
カメラは部屋の内部から切り返され、せっせと荷解きをする引越しセンターの従業員越しのベランダの女性を撮っている。

このCFは親切な引越し屋だということを売っているのだが、どう見ても女性の「いい気なもんだ」の気分が露になってくるのだが、そう思うのは私だけ・・・。

なんか、このブログを書いていて気持ちよくなっている私のことを、言われているみたいで。
と書けば、それこそ「いい気なもんだ」ですな。

暑い日が続いたので、庭の手入れをしなかったら、夏草が茂っていた。
草むらにバッタをみつけた。こういうのを撮影するとき、いいレンズが欲しいと思ってしまう。
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by yamato-y | 2005-07-31 15:43 | 登羊亭日乗 | Comments(0)

詩人の句、花火、蚊帳

街角の風を売るなり風車
春の句だが、つい引用したくなった。何といってもこの句は三好達治の作だから。
いかにも詩人の句だ。香るような作品だ。

今、原仁司の三好達治論を読んでいる。とくに「乳母車」について、論証しているので
尚更興味深い。読み終えたところで、また三好について考えようと思う。

三好の夏の句も今、見つけた。
水に入るごとくに蚊帳をくぐりけり
蚊帳なんて、もはや死語だが夏になって初めて吊る日は楽しかったことを思い出す。青蚊帳の清々しい香りがよかったのだ。翌朝、蚊帳の四方の吊り手を外すと、そこで泳ぐまねをしてよくしかられた。「蚊帳が破れるやろ」と。弛んで落ちた蚊帳は、青い水溜りに見えたのだ。

こういう句境をもち、「測量船」を記した詩境を備えた詩人が、なぜ戦時中あれほどファナティックな戦争協力の詩を刻んだのか――。無残でならない。
だが他人事のように言えるだろうか。このところのきな臭い状況に、つい警戒を抱くのだが。
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今夜は、大磯の浜で花火大会。それほど暑くもなく格好ではないか。娘は東京から戻ってきて中学校時代の友達といっしょにこゆるぎの浜へ行った。7時半、一発目があがり、続々と夜空を焼く。屋上に出てしばらく眺めた。我が家は山を背にしているので、花火の音がドーンとして4,5秒遅れてまたドーンとする。音がこだまするのだ。
海山の狭間に上がる花火かな

名古屋の息子から電話があった。かの地も今夜は長良川の花火大会だとか。今年の夏は、愛知万博が忙しいので帰らないと言ってきた。
取り留めの無い文章となってしまった。

最後に、俳人の句を記す。
人と逢う胸の高さに遠花火     藤木倶子


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by yamato-y | 2005-07-30 23:23 | 登羊亭日乗 | Comments(1)

大江と三島の間

大江と三島の間

三島由紀夫が自死を遂げたとき、大江健三郎は人間に対するおおいなる侮辱と非難したことは知られている。その意見には私も同意する。

だが一方で、三島のもつ豊かな文学に対してはどうも気になるのだ。先日書いたブログ「アップスタンディング」ということにREJOICEさんから親切なアドバイスをいただいた。この意味を「廉直な」と大江が訳した心が分かろうというもの。人を励ますものとしての文学を考えてきた大江さんが、三島の、あの「死」を認められないのは当然だ。
この点を留保しながら、話を進めたい。

三島は大江の才能を高く評価していた。ある時期、大江が三島を敬愛していたことも事実であろう。二人のアンビギュアス(あいまいな、両義的な)関係については、ドナルド・キーンが書いている。

日本近代文学上、新しい意味をもって登場したのは三島でなく大江であろう。どれほど華麗でロマネスクな小説を書こうとも、三島は伝統的な「近代」文学観から脱することはできなかった。一方、大江は敗戦の中から立ち上がった民主主義という理念を、文学に具体的に刻んできたのだ。『個人的な体験』『万延元年のフットボール』『新しい人よ、目覚めよ』・・・

一方、戦後民主主義を擁護する立場を貫く大江も、近年の小説には「テロ」や「革命」の色が濃くなっていると、私は感じる。三島の目論んだ「決起」に近いものを私は見るのだが言い過ぎであろうか。『燃え上がる緑の木』『取替え子』『憂い顔の童子』・・・


正直に言えば、私は三島の作品はけっして嫌いではない。その政治性を還元した、彼の文学、演劇について、番組にしてみたい、三島の中に、大江的なものを見つけてみたい、
という思いに、つよく駆られるのだ

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by yamato-y | 2005-07-30 17:40 | 新しい番組を構想して | Comments(1)

神田で三島を思う

神保町、白山通り

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                       増村保造の横顔

三島由紀夫のことで神田へ行ってきた。彼の著作権を管理するオフィスが神保町にある。
その社長とは旧知だ。大江健三郎の著作権も管理していて、先年ノーベル賞で大騒ぎになったとき、共に大江さんについてストックホルムに行った仲でもあるのだ。
実は、この人から「冬のソナタ」の魅力を教えてもらった。彼のアドバイスもあって、昨年私は特番を四本作ったのだ。

今秋、『春の雪』が行定監督によって映画化される。そのことについてディレクターたちといっしょに話を聞きにいった。そこには、元大映のプロデューサーも同席した。
その人は三島が俳優として出演した「からっ風野郎」をプロデュースしたという。70近い穏やかな人だった。

三島が映画に出たとき、大映の全盛期だ。
監督は異才増村保造。イタリアへ留学して映画を学んだという「インテリ」だ。
実は、三島とは東大法学部の同級だ。二人とも卒業後、大蔵、通産省に入った。
増村はわずか半年で、三島は9ヶ月でそこを辞めている。その二人が、人気作家と前衛派の映画監督としてあいま見えたのが「からっ風野郎」。

三島は出演するにあたり一つ注文を出した。それは役柄はぜったいインテリは嫌だということ。そこで出されたアイディアが、八百長をする競馬騎手だったそうだ。だが、この構想は社長の永田雅一の逆鱗に触れボツ。次いで、あがったのがヤクザの2代目。
結局これに決まった。

この映画を私は見たことがないが、三島と保村なんていう組み合わせはとても魅力的だ。おおいに関心がある。

神保町の帰り道、古書店をのぞいた。三島の『鏡子の家』があったので購入。
その横の棚に子母沢寛が並んでいた。最近、この人の文章が気に入っている。つい手が出る。『遺臣伝』を買った。神田はいい。ここに来るとつい長居をしてしまう。
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by yamato-y | 2005-07-29 17:11 | 登羊亭日乗 | Comments(0)

30年の自画像、荻窪ポロン亭

30年の自画像―荻窪ポロン亭

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定年までの30余年、いろいろあったし、いろいろな場所で住んだ。
備忘のために書き記しておこうか。1973~79年、東京荻窪に住んだ。25歳から31歳の時だ。天沼2丁目の独身寮だった。といっても借り上げで,私のほかに2人同じ会社の者がいたが、他の10室は違っていた。

この頃、根城にしたのが、天沼八幡そばのポロン亭という喫茶店だ。ミヨさんという女主人が店を一人で切り盛りしていた。当時としては洒落た雰囲気の店だった。ポロンとはキューバの言葉で水甕のこと。シンボルとして店頭に飾ってあった。

ミヨさんは翔んでる女性で、キューバの砂糖黍狩り隊に参加したときに持って帰ったものだ。
心情左翼で、サルトルを尊敬していた。かつて舞芸にもいて芝居にも精通していた。後に、彼女の蔵書からブレヒト関係を大量に私は譲りうけた。私より20歳近く年が離れていた、と思う。でもブッ飛んだ人だった。
夜、店を閉めた後、そこで呑んだり散髪をしてもらったりした。酒が滅法強かった。ガタイが大きかった。化粧もフラメンコダンサーのようでまるで魔女の親分に見えた。ミヨさんについては書くことがいっぱいあるので、機会を改めて書く。ここでは、先年ガンでミヨさんは亡くなったとだけ記しておくことにする。

さて、ミヨさんの砂糖黍狩りの時からの友人で、コーイチがいる。私より2つ年長だ。長く、埼玉で数学の教師として熱血先生をやっていたが、現場の荒廃を嘆いて退職し、私塾を開いた。今も川越で頑張っている。どこにそんなエネルギーがあるかと思うほど穏やかな人柄で、私などはいつも頭が下がる。

コーイチは、ポロン亭で月一回のペースで、ライブハウスを始めてもう30年弱になる。今も
案内の葉書を送ってくる。荻窪にいた頃はよく参加したが、離れてからとんとご無沙汰している。初期には南正人がよく歌っていた。高田渡、友部正人、ともかわかずきらが来ていた。終演後、いっしょに呑むうちに殴り合いになったことも一再でない。
天沼八幡の境内でにらみ合ったことなど今思い出しても恥ずかしい。懐かしい。
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by yamato-y | 2005-07-28 17:16 | 30年の自画像 | Comments(0)

アップスタンディング(upstanding)

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自分で立って、立派な(Upstanding)

番組を作ることを30年やっても、毎回難しいし怖いと思う。
放送される、わずか半年前には姿もかけらもなかったものが、企画され取材され編集されてひとつの番組という「形」になる。考えてみれば、マジックのようにフシギだ。
お手本があって作るのでなく、まったく手探りで一つ一つ事実や事柄、事象を積み上げて
「形」に仕上げるのだから、その不安たるやひとには言いがたいものがある。
この形は間違っていないか、方向性は正しいか、常に不安に責められる。

何か拠り所があって制作するならともかく、よるべなく荒野をさ迷うごとき、心細さをいつも感じている。
ともすれば逃げ出したい、放棄したい、という衝動に駆られることもある。
それでも最後まで続けていくのは何故だろう。仕事に対する責任か。逃げ出したら社会から締め出されるという恐怖か。読者(観客)を驚かせたい感動させたいという虚栄か。
――どれもあるようで、そうでもないという気がする。

アップスタンディングという言葉を大江健三郎さんから教えてもらったことがある。第1義は立派なとか品行方正ということ。だが、少しずらして自分の力で立っている、自分の背骨で立つというふうにも理解できる。この言葉と並べてインディペンデント(独立的な、群れることなく)という言葉も教えてもらったが、アップスタンディングの方が心に残った。

大江さんのように、どこにも属さずどの組織にも入らず、筆一本で世を渡ってきた人こそ
孤立無援の厳しい人生だったと推測できる。にもかかわらず。アップスタンディングを表明して生きる大江さんのような存在こそ、私たちを励ましてくれるのだ。

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by yamato-y | 2005-07-28 13:42 | 魂のこと | Comments(2)

愛と死をみつめて

大磯の青い空
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台風一過

台風7号は北の海上へ去った。本日は快晴だ。空がこよなく青い。

『愛と死をみつめて』のヒロイン、ミコこと大嶋みち子さんを知っているだろうか。
彼女は今から42年前、21歳の若さでこの世を去った。軟骨肉腫という難病に冒され
危険な大手術を受けながら、再発によりついに命絶えた人だ。
彼女を励まし続けた大学生マコとの往復書簡が『愛と死をみつめて』と題されて出版され、昭和39年の大ベストセラーとなった。
ちょうど、東京オリンピックの年だ。

今、彼女の番組を制作している。今まで知られることのなかった、みち子さんの一面に光をあてる番組だ。

みち子さんは本当に心の美しい人だった。その優しさは、彼女と出会った人は皆感じていた。

彼女がベッドから起き上がれなくなったとき、大勢の患者や家族から彼女の命を
助けて欲しいという声があがったという。
この事実を追っている。

彼女の故郷は兵庫県西脇市。緑と水が美しい町だ。
彼女は大阪大学病院に入院してから、もう一度故郷へ帰りたいと願って果たせなかった町。
その町を見下ろす小高い丘に、みち子さんは眠っている。周りの向日葵は今が盛りと、大輪の花を咲きほこっている。今日のような青空からこぼれる夏の光をいっぱい浴びながら。

この番組は、9月の初旬を予定している。

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by yamato-y | 2005-07-27 17:59 | 新しい番組を構想して | Comments(5)

絵はがき坂――長崎、さだまさし

マイ・フェボリット・ソング(お気に入りの歌)

今から19年前、長崎に住んだ。丸4年いた。よかった。
日本列島の最西端、夕焼けが美しい町、素朴でお調子者がたくさんいる町。思い出は
限りない。

さだまさしは長崎出身で、ここを舞台に曲をたくさん作っている。「精霊ながし」などは
名曲だ。わたしも「桃花源」など昔から好きだったが、ここに住んで其のよさが分った歌がある。「絵はがき坂」だ。

絵はがき坂  
                             作詞、曲 さだまさし
あなたはためらいがちに 何度も言いあぐねて どうしてそんなこと迷うのですか
ひとりで生きていける程 お互い大人じゃないし それにしてもあなたの時計
進み過ぎました。      
カンナがもうすぐ咲くから それまであなたが髪を切らなければいいね
出来たら 本当にいいね
活水あたりはまだ絵はがきどおりの坂 つたやかづらの香り背に 学生たちが通る
あなたの横顔越しに シャボン玉がいっせいに弾けた気がしたのは ああ紫陽花ですか

同じようにジーンズ着て アンアン・ノンノ抱えた 若いお嬢さん達が 今シャッターを切った
活水あたりはまだ 絵はがきどおりの坂 僕も心でシャッターを押した
絵はがき坂を下りながら あなたは言いましたね ああさよならですか
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別れの歌だが、曲はあかるい。まるで長崎の光のようだ。あの町は悲しげで楽しげで
さみしい。そして切ない。活水学院のキャンパスへ向かう坂道はまことに絵葉書どおりの風景だった。
雨が降るとなお美しい。だから紫陽花がよく似合った。 

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by yamato-y | 2005-07-26 18:32 | マイ・フェボリット・ソング | Comments(1)

閉所恐怖、MRI検査

閉所は大嫌い
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拘禁されることに対して恐怖がつよい。
かつて脳内出血を発症して病院のベッドに括りつけられたとき、意識をなくした私が暴れて
騒いだという。私は覚えていないが、周囲がそう言っている。
主治医はICU通過症候群だと診断した。仕事人間が突然集中治療室に放り込まれると
起こす症状らしい。

職業柄、取材、ロケ、交渉と私はよく動く。人並み以上にうごきまわる私が一度ベッドに押さえ込まれれば、意識をなくしてもその状況に反発するのはフシギではないだろう。

それにもまして、苦手なものが閉所空間に閉じ込められたときだ。
昨夕、このところの不調の原因を調べるためMRI検査を平塚市民病院で受けた。ここの
脳神経科に以前入院したことがあるので気楽に臨んだが、検査は失敗に終わった。

MRIという磁気装置で脳内をスキャンするのだが、その装置たるやまさに閉所空間だ。ミイラのように体を横たえて固定され、そのまま狭くて長い穴に入れられる。
検査技師は「できるだけ早く検査しますから。12分ぐらいで」といって、リモコンのスイッチを渡してくれた。「もし気分が悪くなったら、このスイッチを押してください」と真顔で言われた。

――顔がまず穴に入り、胸、腹とすっぽり押し込められてゆく。天井は目の上数センチの先にある。苦痛だ。「我慢、我慢」
MRIが動き始めた。電子音が穴の中に響く。断続的だからまだ耐えられる。3分ほど経過。
数を数えて気をそらすことにする。「1、2、3、・・・」
120ほど数えた頃から電子音が大きくなり、止むことはなくなった。手に汗を握る。
心臓が早鳴りし、胸部に圧迫感をもつ。2分耐えた。だめだ。
限界と思い、スイッチを押す。「どうしました!」と技師の声。スルスルと外へ引っ張り出される。「とてもこれ以上無理です」と言うと、「分りました。止めましょう」と撤収に入った。彼によれば、10人に一人は続けられない人がいるという。

検査室から出てくると、家人はあきれて「気が小さいんだから」と不満を述べる。違う。
肝っ玉の問題ではない。イメージの問題なのだ。
私には、あの電子の穴に入っていると、穴が次第に縮んでくる気がしてくる。そして穴が閉じてしまうイメージが、脳裏にくっきり浮かぶのだ。

父の葬儀を思い出す。火葬場で、父の棺が釜の中へ押しこまられるとき、吐き気がした。
頭から足先まで入ったところで、釜の蓋が閉じられた。ガチャン。そして点火。覗き穴から見ると炎がゆらりと上がった。(父はもうそこから出られない。例え生き返って叫んでも・・)
あの恐怖が、今も脳裏から去らない。

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by yamato-y | 2005-07-26 13:45 | 登羊亭日乗 | Comments(0)


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