風に吹かれて
東の空が白みはじめた。明け方になってカラスが騒いでいる。寝床に起き上がってぼんやり考えている。番組を作るって何なのだろうか。本当にこれをやりたいのだろうか。
さっき夢をみた。あひるのような白鳥のような鳥の群れを私が見守っている夢だ。数十羽の群れがいる。一羽ずつ水中にもぐって反転するのを手伝う。そのうちに群れは全体でぐるっと反転する。「グァハ」と鳴き声を立てながら。私は水中に立っていて、まわりはぐるっと鳥の群れに囲まれている、それらがいっせいに潜って反転をする。私の下半身はこそばゆい。
60年もこの身体が長持ちしてきたかと思うと不思議な気もする。
1週間ほど前に、右手の甲をキャビネットの角に思い切りぶつけた。急いでいたので、かまわず用件をすませた後、手を見ると血が垂れていた。思った以上に傷は深かったが、水で洗って放っておいた。夕方には止血していたが、夜になると少し疼いた。
2,3日経つと、傷口が膨らんできた。口の周辺が赤く腫れた。どうやら熱をもっているようだ。でも何の処置もせず放置した。私にしては珍しい。怪我とか血とかに弱く、そういうことが出来(しゅったい)すれば、大騒ぎするのだが。
とにかく、傷はふさがった。
でも不気味な傷口がまだしっかり残っている。いずれ、消えるだろうが、何か不気味な傷口をそのままにしておきたい。ときどき、誰かに見せて驚かせたい。
空が赤くなってきた。小鳥の声もちらほら聞こえる。
風に吹かれて、旅に出よう。脚の向くままじゃない。
上方のお笑いの根について調べてこよう。と思っていたらまた寝た。
ユニットバスのある部屋にいて、風呂を沸かしていたが、別部屋に用事があるので点火のままにして出た。火をいったん消すべきかどうしようか迷ったが短時間だからいいだろうと離れようとして振りかえると、湯沸し部分から赤い炎がちらちら見えた。引き返して慌てて消火にあたる。
夢はまた変わった。校庭のような扁平な地面の赤土の水溜りで草をむしっている。やや肌寒い。春の初めのようだ。顔見知りの技術さんが再婚した女性と現れたので、ここは偉い人が眠っている場所だよと告げる。彼はそんなことぐらい知っているさという顔をする。近くに用水路が流れている。のぞくと、タニシが這っていておたまじゃくしが泳ごうとしている。私は水路に入って見ている。背後から誰かが抱きついた。水中眼鏡をかけた仲間が私を水中に押し込もうとする。彼が海パン姿であることを知って、反対に彼を水の中に漬けてやろうと「ようし」と抵抗する。
目が覚めた。8時を回っていた。
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