正解は90秒後に
最近のテレビを見ているとイライラすることが多い。あまりそんなことばかりすると見てやらないぞと言いたくなる。(自分の立場をあえて忘れて)
と思っていたら、今週の週刊文春で「テレビを叱る」という特集をやっている。批判しているのは、横澤彪さん、山田太一さん、梨元勝さん、二宮清純さん、南美希子さんとみんなテレビをよく知っている人ばかりだ。
南さんの発言だけちょっと違和を感じたが(コーマンがある)、後の4人の意見はもっともだと思う。見出しですぐ理解できると思うので書き出してみる。
横澤彪・・一発芸人使いまわしでお笑い番組が金太郎飴に
山田太一・・原作は漫画ばかり 「連ドラ」脚本家が育たない
梨元勝・・「ワイドショー」新聞棒読みをやめろ!
二宮清純・・スポーツ中継からジャリタレを消せ!
二宮が書いている。「人間ドラマをクローズアップする手法は、最近のスポーツ中継に共通の傾向でもあります。親子愛、ケガからの復活劇、ライバルとの確執・・・選手たちの人生は3分程度の安手の『ミニドラマ』に加工され、試合中もおかまいなく流される。私に言わせれば視聴者への感動の押し売りですね。」
こんなことになるのはスポーツの現場に対するリスペクトがないこと、スポーツに対する知識がないことだと二宮は憤る。まったくそうだろう。これはスポーツだけではない。安手のミニドラマは至るところにある。
山田の見出しは誤解されないように書くと、彼は漫画が駄目だとは言っていない。漫画とテレビのメディアの差という認識がないまま、安易にテレビドラマ化に走ることを戒めている。
横沢はキャスティング優先の現場を叱っている。「テレビマンたちは、そういう旬の芸人をまっさきに押さえに走る。売れっ子をブッキングした時点で、ほぼ仕事は終わったのも同然で、企画は二の次、三の次。」おまけに他局でヒットした手法をぱくればいいと考えているのがミエミエだという。そして、横沢は鋭い指摘をする。
「『正解は90秒後に』といってCMを入れるやりくちにも(視聴者は)嫌気がさしている」そして、テレビ離れは静かに静かに、しかしとても深いところで浸透していると、警鐘を鳴らすのだ。
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