あるプロデューサーの死
今年の「紅白」はちょっとしたハプニングがあって、正月の記者会見で会長は謝罪した。
その場面を私は見ていないので正確なコメントができないのだが、若者の感覚でOKでも年配には耐え難いということもある。そこを考慮しなかった不手際はまずいが、でもトップが謝らなくてはならないことだろうか。紅白は祭なのだから、普段とは違うハレの場なのだから、現場の責任で批判、評価を受ければいいと、私は思う。
この華やかな舞台の陰である芸能プロデューサーが急死した。まさに舞台の上で死んだことになる。かれとは数年前に同じ部屋で机を並べたこともあり、茅ヶ崎に住んでいることもあって通勤仲間として挨拶する仲であった。
年は私より2つ若い。現役を離れる直前のカットアウトであった。
紅白のリハが行われていた31日のお昼。ゲストの代わりに舞台で代役を行って、ソデに引き込んだところで彼は倒れた。脳内出血を発症したのだ。
そして翌日つまり1月1日、帰らぬ人となった。享年57。
紅白という大舞台の緊張で倒れたわけではあるまい。人気番組「お江戸でござる」を長年にわたり担当してきたベテランだ。むしろ疲労が積み重なっていたのではないか。私らの年齢になると、深夜までの作業は体にずしりと堪えるものだ。
毎夜、彼は7時半の湘南ライナーの列に並んでいた。私は平塚まで乗って行くが、彼は茅ヶ崎でいそいそと降りていく。スリムな体つきでお洒落だった。ハナ眼鏡にすることだけが年寄りくさい習慣だった。私と会うと目で互いに挨拶するだけだった。
今朝出社して、この訃報を聞いて耳を疑った。先週までまったく元気な姿を目にしていたから。
本日、6時から茅ヶ崎で通夜が営まれ、明日が告別式という訃報が回ってきた。私も早めに退席して、通夜に参列しようと思う。
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