冬のソナタからの呼び声
昨年、私のディレクター、プロデューサー人生の中でも異例のことが起こった。
ずっと、硬いドキュメンタリーを制作してきた私に、とんでもない企画が舞い込んだ。
「冬のソナタ」だ。ちょうど1年前、偶然から「冬のソナタ」の特集番組をつくることになった。この間のいきさつは、岩波ブックレット『冬のソナタから考える』に書いたので、関心があったら、そちらを読んでみてください。
この仕事で昨年だけで、韓国へ3回行った。ユン・ソクホ監督を始め沢山の友達ができた。その中で、一番仲良くなったのは、コーディネーターのホンさんだ。ホンさんは日本の大学を卒業していて言葉は堪能。加えて、ドキュメンタリーの番組に関わってきたので、私と話があった。互いにドラマや芸能番組は初めての体験だったので、教えあって1年間に四本の特集を制作した。
ナミソムの並木道に最初に行ったときは、わずかに雪があった。そして最後に秋に訪れたとき、落葉で風情があった。秋は「もっと知りたい冬のソナタ」で、現地で収録したのだが、本番の前の夜、みんなで焚き火を囲んで話し合った。その夜の星の大きかったこと。ユンさんやホンさんと熱く番組やドラマや映画について語ったことがなつかしい。
そのホンさんから、1月31日、私の退職の日にお花が届いた。これからも友情をあつくもってやっていきましょう、という嬉しい言葉が添えられていた。
2月1日にホンさんから電話があった。31日のお花の礼を言って、そちらの気温はいかがと聞くと、体感温度マイナス20度と言うではないか。吃驚仰天。
でも、電話の向こうに、寒い国だが暖かい心を持った友達がいるんだと思うと嬉しかった。
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