ラヴェルナ修道院の朝
朝の光が美しいだけでなく深いエネルギーを持っているということを教えてくれたのは葉祥明さんだった。
葉さんは旅の間、いつも早起きして朝の光を浴びていた。両手の平を太陽に向け、顔をまっすぐ太陽に向ける。まぶしげだが気持ちよさそうな顔で小一時間浴びる。ラヴェルナで教えてもらって以来ずっと私も朝光浴している。
大磯でも冬の光は格別だ。光の粒が大きく木漏れから落ちてくる日は体を貫く思いがする。
ラヴェルナ修道院で一夜過ごした次の朝、葉さんは5時半に起きて散歩に出た。修道院の裏のぶな林に立ってじっと日の出を待っていた。風がさわさわと吹くとゆっくり太陽が上がってくる。木立から眺めていると朝日はどんどん変化する。
葉さんは詩を作った。
1998年11月13日
光を見なさい
光が導いてくれ 光が教えてくれる
光の道を歩めば 生命の源に 辿り着ける
光こそ生命そのもの 平和も愛も 全てそこにある
光を求めなさい 生きている限り
生命の限り
芸術家には独特の霊感がある。この旅を続けながら葉さんは次第に聖フランチェスコと共にいる気分になってきた。どうやら葉さんには彼の存在が見えているらしい。目で見るというより心で見ているというかんじがした。時々葉さんは目を閉じる。しばらくすると目を開けスケッチブックにフランチェスコを描きだすのだった。
追:元旦の朝の光は特にいいということだ。
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