訃報
大野林火の句
城ある町亡き友の町水草生ふ
大野林火は横浜生まれだが金沢の第四高等学校に進学した。
この句を戦後秀句の一つとした平畑静搭は次のように解説している。
《いま過ぎ去った年を思って再遊したこの城下町は昔と変わりない。しかしあの旧家の茶室で和服を着用して一服の茶を点じた友はもう現世にいない。友の亡きむなしき城下町、美しかった妹はどこに嫁しただろうか。》
私もまた38年前四高の後身である学校で学び、この城ある町で4年間暮らした。その時の縁の人たちの訃音に接することが年々多くなった。
まもなく12月。今年もまた訃を告げる年賀状欠礼のあいさつ状が舞い込む。
――そして、思いがけない人の死におどろく。
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