柳模様のお皿
TO先生は英国における中国趣味を研究している。その一つが柳模様の絵皿である。
大英博物館の中国コーナーに、その1枚がある。
この模様はイギリス人が考案した。中国から陶磁器が流入すると同時に、自分たちの中国趣味を形成して、中国風の物語(マンダリン・レゲンデ)を描いた絵皿を作らせたのだ。詳しいことは、TO先生が研究として纏められる予定である。
1つだけ面白いことを記す。このお皿の下方に橋を渡る3人の男女がいる。最初が女、次が宝物を持った男、最後の男が女の父で鞭をもって二人を追いかけている。これは相愛の男女の結婚を反対する親を表す。その結果、娘は死ぬ。後を追って男も死に、やがてその魂はつがいの鳥となって空の彼方へ消えてゆく。その表現が皿上方の2羽の鳥だ。こういうロマンがこの皿には秘められているのだ。どこから、こんな話が生まれたのだろう。少なくともこれがイギリス人から見える中国スタイルだ。異文化をそれぞれどんな風に受け入れてゆくかというのが、先生の研究の大きなテーマだ。
早く、TO先生の研究結果が発表されることを、私は待ち望んでいる。
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