神戸にて
午前3時、神戸のホテルで眠れずこの文章を書いている。昨夜、三ノ宮で大学時代の親友二人と30年ぶりに再会し、痛飲した。神戸に住むEの肝臓がよくないということを知り、高山のTと相談して再会の場をもった。神戸市役所の24階の展望台から復興した神戸の港を眺めた後、三ノ宮駅そばの地下の割烹で2時間ほど三人で語り合った。近況のこと、遠い学生時代のこと、今の時代のこと。夢中で語りながら、あっと言う間の2時間。気がつくとEは疲れた様子、お開きにして、三ノ宮駅の改札で別れた。彼は静かに笑いながら人混みの中へ消えた。
残ったTと私はもう一軒だけ居酒屋で飲み直し。去った彼の無事を祈り、互いに頑張ろうと励ましあう。昔のままだ。
そのあと風に吹かれて、湊川神社まえのチサンホテルに戻り、風呂に入ってすぐ寝た。
そして目が覚めたというわけである。様々なことが去来する。
長い間忘れようとしていた金沢時代。貧しく、サントリーのレッドしか家飲みできなかったあの頃。
夜が明けたら、三人はまた元の暮らしに戻ってゆくだけ。
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