同期の会
昨夕、昭和45年入社の同期4人が、西口前の中華料理店S楼に集まった。本来15人ほどいるが、定年を契機に故郷(くに)に帰ったり、病をやしなったり、親の介護で多忙であったりして5月の例会に集まったのは、わずか4人。
幹事のY君がしょげているからどうしたかと聞くと、ここ数日ついてないことが続くとこぼす。その最たるものが、昨日交通事故をやってしまったという。そのわりに外観はどこも異常がないがと問うと、自損事故で車をガードレールにぶつけてしまったとげっそりして言う。運よく千葉の田舎道だったので交通量も少なく、自分だけの被害であったとそこだけ安堵した表情で語った。
そこから始まったのが、各自の病気への備え、闘病のコツなど病気自慢。前立腺がん、糖尿病、脳梗塞、など現在治療にいそしむ自分の病をさも大事そうに語る。闘病は大変だと言いながら、いきいき病態を語っている姿を見ると、実は病を愛しているのではと冷やかしたくなる。
いつもダンディなY君が前立腺がんとの闘いをさらりとかつ腹立たしげに語るさまには、同病ということもあって共感した。ただし、小生は前立腺肥大。彼はがんだからもう少し深刻かもしれない。
とにかく、病気の話で2時間があっという間に過ぎた。
雨上がりの澁谷の町を4人はやはり病気の話の続きを語りながら、駅へ向かった。44年前、入社したばかりの4人や仲間は希望と野心にあふれて、澁谷センター街を闊歩していたはずだが、紅顔は鬢に白いものが混じり、甲高い声はしわがれ、歩幅は狭くなった。だけど、少しも悲しくない。むしろなんだか嬉しい。なぜだろう。老人力がついたからだろうか。
死ぬこと、老いることは必然。それがどうした。
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