京都で考えたこと
京都のキャンパスは花盛り
ドラマ「初恋」を昨夜初めて見た。たしか7、8年ほど前に韓国で制作された
作品ではなかったか。
ぺ・ヨンジュンの顔も幼い。高野悦子さんは、若いころのぺ・ヨンジュンもそれなりの魅力がある
と褒めていた。
このドラマを韓国から購入するときの交渉をそばで見ていた。「冬のソナタ」でブレイクしたので、旧作も買わないかと、韓国側からもちかけられたのだ。
ぺ・ヨンジュンの作品であれば何でもいいじゃないかという意見に、私は反対だった。しかも
CSか何かほかの媒体で一度ON-AIRされているとすれば、価値は低いのではないかと
購入に際して慎重であるべきという考えを述べた。
私は韓流というのは、冬のソナタ現象であると見ていたから、ユン・ソクホ以外のテレビドラマは過大評価すべきではないと考えていた。
オフィスの隣の部で、日本語版の制作が始まっても関心がなかった。
ここ数日、京都に逗留している。昨夜は思いがけず時間が空いたので、ホテルでテレビのスイッチを入れた。「初恋」がちょうどやっていた。ぺ・ヨンジュンの吹きかえは冬ソナと同じく萩原聖人が演じていた。彼の声は年齢的にも冬ソナよりはまっている感じだ。
ドラマは予想どおり、オールドファッションだった。人物も大時代的で、社会背景との葛藤も
ふくらみがない。一本調子のかんじ。
ドラマには韓国が「高成長」する以前の、「貧しさ」が散見された。それが駄目だというのではない。人物の境遇などもさりながら、服装やセット、小道具、大道具などにある種の
雑さを感じたのだ。ユン監督のような細かい気遣いが見られないのだ。
おりしもTBSが山口百恵の名作「赤い疑惑」をリメイクすると発表した。難病におかされた〈百恵〉とはげまし愛し合う〈友和〉の、あのメロドラマだ。韓流効果であることははっきりしている。
だが、単純な韓流ブーム、メロドラマ復古、という視点で企画したとすれば、安易すぎるのではないだろうか。
私は現在の韓流、メロドラマ、純愛という流れに反対するものではない。むしろ、若者だけにうけるようなスター偏重路線(キムタク、マツシマナナコ、ジャニーズ・・・)より、ストーリーテリング重視の傾向を好もしいと思う。
だが、このような現象が続けば、韓流ブームも木枯らしの吹くころにはどうなっているだろうか。気がかりだ。――人の心は移ろいやすい。
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