朝の掃除
実家に戻って、朝から一階の部屋を掃除している。電気掃除機というものが見つからないから雑巾がけをすることにした。4つの部屋をすべて雑巾で拭くと、全身が汗まみれとなる。そこで、昨日からの汚れ物と合わせて着ていたシャツを洗濯機に入れて洗う。洗濯機が今にぎやかな音をたてている。
焼き鯖をあぶって食べた。これにおにぎりとちょっぴりのへしこ。デザートはスイカにした。裏の川のほとりにある無花果の木の下でスイカを頬張って、種をペッと吐くのはなかなかいいものだ。朝風が気持ちいい。梅雨があがったばかりか、小川の水量も多い。
隣の坊やたちも起きてきて騒ぎはじめた。人声が聞こえるというのは懐かしいものだ。
母の短歌ノートは予想以上にある。読むと、折々の心情が見えて作業の手がとまってしまう。次のような光景を母はどこで見ていたのだろう。
夕やみに灯りともりて保育園影絵のごとし母待つ姿
いじらしい子供の姿を見ながら、遠い日の子育てを思い出していたと思われる。
私ら息子は3人いて、毎日泥だらけで遊びまわっていたから、食事にしろ洗濯にしろ一仕事だったはずだ。
夕昏れとなれば足音聞き分けて待ちゐし夕餉も遠き日となりて
外に出て洗濯物を干す。よく見ると庇にくもの巣がかなり巣くっている。憎らしいから、竹棒で蜘蛛の囲をはらう。蜘蛛はあわてて逃げ出す。そういえば、昨夜はゴキブリを見つけて大騒ぎした。どうやらダイニングテーブルに置いたバナナの房をかじろうとしたらしい。寝静まった台所でごそごそ音がするので、灯りをつけるとチョコレート色のてらてらしたゴキブリがいた。週刊誌の束をつかんでゴキブリを追いかけ、10分後に召捕った。
しばらくすると、今度は外からカナブンが入ってきた。そこらじゅうの壁にあたってうるさい。腹がたってまた起きだした。すっかり目が冴えて眠れなくなり、あさのあつこの新刊『火群のごとく』を読む。
9時を回って今日も暑くなりそうな気配となってきた。洗濯物はよく乾くかもしれないが、炎暑はいただけない。
そこへ、新潟に取材に入っているディレクターから業務連絡が入った。連休だから局にも人はいないはず。週明けの取材体勢をどうするかの相談だった。こんな暑い日でも撮影は続く。大変だ。自分の企画だから仕方がないにしても、そのディレクターもせっせとよく働く。
そこへ行くと、私は古里にもどってスイカを食べて、寝転んで本を読んで、掃除をして、と後生楽なふるまいだ。昼から日本海でも見に行こうかな。
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