「愛する人の死 あなたはどう乗り越えますか?」
なにげなく点けたテレビは「生活ほっとモーニング」だった。ゲストにペギー葉山さんが出ている。なんとなく予感がして見た。
やはり、伴侶を喪失した人たちの体験談だった。ペギーさんは夫の根上淳を亡くした体験をかつて手記にしていた。読んだおぼえがある。
この主題は私にとって遠い話ではない。前にも記したが、10年間通った居酒屋の旦那が3年前に死没したとき、残された女将のケイコさんが私たち常連の前から姿を消したことがある。私は半年かけて、その行方を探し、そして見つけた。電話で連絡をとったとき、ケイコさんは毎日泣いて暮らしているとつぶやいた。何を見ても悲しく苦しい、仲間が私のことを心配してくれるのは嬉しいが、会いたくないと言った。そのうめくような声に私はただならぬものを感じた。
そんな体験をしているから、今朝の「生活ほっとモーニング」は身近なものに感じた。3つのリポートがあった。主人公は奇しくも男性ばかりだ。伴侶を亡くして衝撃を受けるのは男のほうがつよいのだろうか。昔から、男やもめに蛆がわくとかいう言葉があるもの。
番組は体験のファックスを紹介しながら、3つほど「知恵」を提案していた。共通の体験をもつ者同士で、体験を語って、分かち合いをしようということ。思い出の品物を処分して、新しいステージを作ってみようということ。ただし、決断を急いではいけないということ。
最後に、体験手記のファックスの言葉が披瀝された。「もしも、時間というお医者さんがいるなら、早く治してほしい」というような意味であった。
地味で渋い構成だったが、いい番組だった。おそらく、この番組を食い入るように見る視聴者が全国に大勢いると思った。
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