マスクの人が増えている
杉並にあるアニメミュージアムに行くため、新宿駅で乗り換えた。コンコースに白いマスクをつけた人が目につく。
アニメミュージアムに入ると、受付の係の人は全員マスクを装着していた。たしかに窓口は不特定の接客だからやはり必要だろうなあと同情する。平日の午後1時過ぎ、館内には客の姿はない。さっそく館長室に向かう。鈴木伸一館長だ。「全身漫画家〜赤塚不二夫」で2月にインタビューをしていて、お目にかかるのは2度目である。「全身漫画家〜赤塚不二夫」のお礼を申し上げて、番組のDVDを進呈。鈴木さんは相変わらず温厚でにこにこしていた。「先日のライバルも面白かったですよ。ぼくの友達のことがたくさん出てきますから、興味をもって見ました」とお褒めの言葉をいただく。
そして本題。1963年に「鉄腕アトム」が放映されて、アニメの世界(当時はテレビマンガといっていた)に与えた衝撃、影響についてあれこれ伺った。鈴木さんは、その数年後にトキワ荘グループでスタジオゼロを結成している。最初に手がけたアニメは、アトムの一話「ミドロヶ沼の巻」 である。手狭でスタッフも少なく苦労したことを具体的に語ってくれた。
アニメとマンガの比較で、鈴木さんが語った言葉が心に残る。
「マンガは読者が時間を支配できますが、アニメは作り手の時間が物語を支配する。その間(ま)とかせりふの時間とかの感覚が非常に重要なのです」
「日本のアニメがここまで発達した大きな理由は、マンガがあったからです。あらゆるジャンルのテーマにあらゆる手法で挑みつづけてきたマンガ雑誌がなかったら、アニメはここまで発達しなかったのではないでしょうか。」
トキワ荘にいて、当初マンガ家を志して、後にアニメのおとぎプロに向かった鈴木さんだからこそ言える、重い言葉だった。
鈴木さんを通してのアニメの予備取材は、いくつかの企画のヒントを与えてくれた。帰社後、さっそく取材ノートをまとめる。そろそろ、「ザ・ライバル」の総括をして、次の企画への助走に入る段階に来たようだ。
新型インフルエンザの関西での感染拡大がじりじりと影響を与えている。職場でも出張に関する通達が出た。関西方面の出張については届けが必要となった。業務ではないが、明日から私は京都へ行く。世の中が感染症で騒ぎすぎという気がしないでもないが、一応防衛ということでバイオマスクを購入した。それにしても、関西でのイベントが次々に中止されている情報を目にすると、えらいことになっていると気にしてしまう。ところが、今朝のワイドショーでは、過剰の反応は経済の収縮につながりまずいのではないかという口ぶりに変わってきている。アッそう総理まで政府広報で登場して、「冷静な対応をお願いします」とやっている。
来られた記念に下のランキングをクリックして行ってくれませんか
人気blogランキング