わずか3ヶ月で
夏に赤塚不二夫が逝ったときちょっぴり悲しかったけれど、暗い気分はなかった。長く植物状態で闘病していたから、どことなく「お疲れ様」と言いたいものもあった。直後に、下落合の赤塚さんの事務所にうかがい仏様に手を合わせたときも、写真の赤塚さんは笑っていた。
うだるような熱い日に葬儀が行われたが、おおぜいのファンが詰めかけて手をあわせていた。バガボンの主題歌が流れるなか霊柩車が去って行った。けだるい疲れがあったものの深刻なものはなく、いかにも赤塚不二夫らしいと思った。世の気分も暗くはなかった。
―-あれから3ヶ月。巷にはどんよりした空気が流れている。朝の湘南ラインで、中吊り広告では景気の悪さと愚痴のような怨嗟のような声がひしめいている。声の大きなおばさんたちは家族の話ばかりしている。罪がないといえば罪がない。むっつり腕組みしているオジサンやケータイをのぞきこんでいる女性たちの表情は冴えない。
世界経済の落ち込みから、来年の就職戦線は再び氷河期に入るというし、都内のマンションが投売りされていると聞こえてくる。政治は首相が外遊ばかりしていて、内政はほとんど停滞したまま。理解できない犯罪は頻々と起きる。これでは暗くなるのが当然だが、何か打開する方法があるのだろうか。わずか3ヶ月の間の激変には驚いてしまう。
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